『リング』紹介レビュー | 呪いのビデオの終わりの始まり。ホラー小説の枠を超えた傑作小説

日本の小説
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『リング』(鈴木光司 著)をAudibleで聴いたので作品内容や注目ポイントを紹介します。

▽ あらすじ

同日の同時刻に苦悶と驚愕の表情を残して死亡した四人の少年少女

雑誌記者の浅川は姪の死に不審を抱き調査を始めた。

――そしていま、浅川は一本のビデオテープを手にしている。少年たちは、これを見た一週間後に死亡している。浅川は、震える手でビデオをデッキに送り込む。期待と恐怖に顔を歪めながら。画面に光が入る。

静かにビデオが始まった……。

恐怖とともに、未知なる世界へと導くホラー小説の金字塔。

引用:Amazon/Audibe (太字引用者)
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『リング』ショートレビュー・注目ポイント

ホラー小説の枠を超えた名作ミステリーであり、傑作小説

『リング』はホラーの代名詞と言っても過言ではない作品です。
映画もヒットし、ブラウン管や井戸から這い出してくる貞子のビジュアルイメージは広く知れ渡ってます。

物語の起点となるのは一本の『ビデオテープ』。

ビデオを見た4人の若者の不審死から物語は始まります。

4人はなぜ亡くなったのか?
テープの不気味な映像の意味は?
誰が作ったのか?
どうしたら『ビデオの死の呪い』を回避できるのか?

4人の若者の死後、同じく映像を見てしまった雑誌記者・浅川は自らの生死を賭けてビデオの謎を追いかけます。

映像作品ではホラーの印象が強いですが、怖さ以上に純粋に物語の続きが気になり、謎解きの醍醐味が楽しめる作品です。

『貞子』の謎を浅川と共に追う、奇妙な大学教授・高山竜司

主人公の浅川はビデオの謎を解くために高校の同級生である高山に協力を求めます。

高山は頭脳明晰でパートナーとして申し分ないですが、頭のネジがだいぶ外れてます。

高山の願いは『人類の終わりを見届けること』

不審死した若者や浅川は意図せず『呪いのビデオ』を見ますが、高山は『呪いのビデオ』と分かった上でビデオを視聴。ゲームを楽しむように命を賭けた謎解きに参加します。

高山は人並み以上に理知的、かつ奇矯なパーソナリティの持ち主で、ホラーとはまた別の面で読者の感情をざわつかせます。

この『人物設定』は映画に移植するのは無理だと思う程で、実際映画ではだいぶ異なり、全く異常性のないキャラでした。
(そもそも映画では主人公が女性で、高山は元夫という関係)

『リング』作品情報

主な登場人物・人物相関図

『リング』主な登場人物・人物相関図

詳しい登場人物まとめ

オーディオブックだと頭に入ってこない事があるため、なるべく全人物メモしてます。同様の方がいたら参考にしてください。
※オーディオブックでの視聴のため、正確な表記が不明/誤りがある場合があります。漢字はwikipediaや本を参照。

浅川 和行M新聞社出版局の雑誌記者。32歳
妻・静。幼い一人娘・陽子。
高山 竜司浅川の高校の同級生。32歳。「陸上選手としても一流」競技は砲丸。小柄。
高野 舞高山の教え子。22歳
吉野 賢三M新聞社横須賀支局 社会部 新聞記者。浅川の調査に協力
小栗同本社出版局 編集長。浅川の上司。
早津同社伊豆大島通信部 通信員。妻 ふみこ。
大石 智子不審死。ビデオ視聴後、自宅で死亡。浅川の義理の姪。17歳。
辻 遥子不審死。大石智子の同級生。能美 武彦と付き合う。
岩田 秀一不審死。浪人中の予備校生。19歳。バイクで走行中死亡
能美 武彦不審死。浪人中の予備校生。19歳。辻 遥子の恋人
木村 幹夫タクシー運転手。運転中、倒れる岩田 秀一を目撃
野々山結貴岩田 秀一の高校の男の先輩。「パシフィック・リゾート・クラブ」の会員証名義。
管理人の男性リゾートクラブのホテル『ビラ・ログキャビン』の管理人
金子『ビラ・ログキャビン』の宿泊客の家族。
たかばやし・やぎ高山竜司の大学の学生
みうらてつぞう元Y大学教授。専門は理論物理学。72歳没。
みうら てつあきてつぞうの息子。
たかつか高山の知人の教授
さいとう浅川・高山の高校の同級生。回想で登場。
大石 良美大石智子の母。浅川静の姉。小田家の長女。
小田 紀子小田家の次女。
小田 徹・節子浅川静の父母
山村 貞子関連
山村 貞子死のビデオと関連する人物?
劇団「飛翔」のメンバー。30歳。
伊熊 平八郎いくまへいはちろう貞子の父。T大学精神科助教授
山村 志津子貞子の母。
山村 敬同 副編集長
三浦 哲三Y大学の教授
三浦 哲明三浦哲三の息子。
源次山村 志津子の幼馴染。68歳。
有馬 真ありましん劇団「飛翔」の創立メンバー。
重森 勇作劇団「飛翔」の創立メンバー。事実上の創立者。
内村劇団「飛翔」の創立メンバー。演出家。
長尾 城太郎南箱根療養所の医師。57歳。

『リング』ナレーションについて

ナレーターは『丸山 雪野』氏一人。

レビューで『なぜ登場人物は男性ばかりなのに』と指摘されていて、確かに『なぜあえて女性?』と思いました。

ホラーというジャンル的には女性の方が合ってるようにも思います。

なんとなくナレーションの雰囲気が貴志 祐介作品と近い印象があり、確認したら『リング』と同じ角川ホラー文庫で、配信年も同じ2016年でした。

『丸山 雪野』氏も一部、貴志祐介作品を担当してます。

あとがき

『リング』は今回初めて聴いたんですが、有名な作品はやっぱり面白いし、金字塔と言われるだけの理由を実感します。

今流行りの話題作より、今さらでも有名作品を聴いた方が間違いないなと改めて思いました。

怖さ以上に物語としての秀逸さに感心し、物語の構造に美しさすら感じました。

正に『リング』のように始まりと終わりがつながっていて、綺麗な円を描いてるような。

続編はさらに予想だにしない方向へ展開していき、『リング』は終わりの始まりでしかないことが明らかになります。

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著者鈴木 光司
ナレーター丸山 雪野
再生時間9 時間 43 分
発行年1991
配信日2016/06/17
『リング』audible基本情報

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